2014年12月17日

これからの日本はどうなるのか(その1)

再掲になるが、ナオミ・クライン『ショック・ドクトリン』(岩波書店)に次の一節がある。

……フリードマンの「ニューディール政策はあらゆる面で失敗だった」という執念にも近いメッセージだ。彼によれば、「私自身の国を含め、(多くの国が)誤った道を歩み始めた」原因は、まさにそこにあるという。それらの国々の政府を正しい軌道に戻すために、フリードマンは一般向けに書かれた最初の著書『資本主義と自由』で、その後の世界の自由市場経済にとって基本ルールとなる者を打ち出すとともに、アメリカ国内では新保守主義運動の経済政策となるものを作り上げた。
 第一に、各国政府は利益の蓄積にとって障害となる規則や規制をすべて撤廃しなければならない。第二に、政府が所有する資産で企業が利益を上げられるものはすべて民間に売却しなければならない。第三に、公的プログラムにあてる予算は大幅に削減しなければならない。この規制緩和、民営化、社会支出削減の三つの柱に、フリードマンは具体的な提言を数多く盛り込んでいた。

※「規制緩和、民営化、社会支出削減」という三つの柱を見るだけで現在の安倍政権がフリードマンの提言にそった施策をしていることがわかるだろう。
そして、・・・
posted by 新谷恭明 at 16:24| Comment(2) | 日記 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はじめまして。森由貴と言います。東京の私大経済学部3年です。
気になった点がありましたので投稿しました。

>安倍政権がフリードマンの提言にそった施策

とのことですが、フリードマンの提言にそったものではなく、自由主義経済の本来的な発展過程ではないでしょうか?
「市場にゆだねる」というのは、アダムスミス、リカード以来、富の最適配分を目標にした古典派経済学の説く原理だからです。しかし、「市場の失敗」という現実を踏まえると、市場に任せるものを選択しなければなりません。それは、米国のみならず日本を含めたOECD加盟国の共通認識になっております。例えば、米国でも医療制度は破綻を来しており、20年前から皆保険制度の導入を目指しています(なかなか進展しませんが)。

Posted by 森由貴 at 2014年12月19日 17:46
 コメントありがとう。経済学部の学生なら僕より精読しているかもしれませんね。「市場に委ねる」というのは資本主義の原理ですよね。そして、「市場の失敗」云々のために「市場に任せるものを選択しなければなりません」とあなたのおっしゃるとおりの修正ないしは調整が行われてきたのだと思います。(※ケインズなどの近代経済学はそうであったらしいのですが、ケインズを読み込むほど、僕は経済学に首を突っ込んでないので、そこは専門のあなたにお任せせざるをえません。お願いします。)
 で、フリードマンらの考えはそうした制限をできうる限り外していこうというものではなかったでしょうか。
 TPPはまさにそのことだし、大学に身を置いていると、大学の法人化、運営費交付金の削減、競争的資金の増大などフリードマンらの提唱した新自由主義の提言に沿っているような気がします。『現代思想 大学崩壊』2014.10とナオミ・クライン『ショック・ドクトリン』を併せ読むとぴったりと重なってきます。クラインの本はフリードマン一派を批判、というより糾弾した本ですので、わかりやすいかと思います。
 書き込みに気づくのが遅れて申し訳ない。また意見ください。
Posted by 新谷恭明 at 2015年01月08日 20:31
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