2014年08月21日

M小中学校での校内研修

今日は新設の小中連携校で人権教育についての話をした。

パワポのファイルとレジュメ
舞鶴小中学校レジュメ.pdf
人権・「同和」教育について(舞鶴小中).pptx
posted by 新谷恭明 at 18:23| Comment(0) | 社会活動 | 更新情報をチェックする

2014年08月08日

主題の作り方

 今読んでいるもので、困ったことがある。本人の研究対象は〈○○〉、しかも特定の○○である■■■の研究なのだが、問題の設定では〈△△△△〉のことばかりが議論されている。確かに○○はその時期に△△△△であったとも言えないわけではないが、△△△△は○○ではない。しかし、本人は指導教員のプロジェクトで△△△△の共同研究に参画していた。そのときの史料、論文をそのまま活用しようとしているのでそういう無理が生じている。素朴に○○にというより■■■を真ん中において問題を立て、論文の設計をするべきであったと思う。
 そうならなかったのは論文の指導者たちの指導方針の問題なのだろうと思う。おそらく指導教員が自分のプロジェクトと本人の研究とを棲み分けるような指導をしてこなかったのではないだろうか。それとも大学院生はそのくらいは自分で判断できると踏んだせいなのかもしれない。にしても、■■■の研究のアタマに△△△△の話を持って来るのは議論のすり替え、羊頭狗肉の感を否めない。
 もう一つの問題。問題設定の中に現代的な課題が入り込んでしまっていることだ。フリースクールだとかNPOだとかの現況が歴史研究の問題意識を構成するような安易な組み立てが歴史研究を貶めている。現代の教育状況の根には歴史的な経緯がある。だから歴史を研究することには現代的にも意義はある。僕も「〈今〉の教育問題に教育史研究はささやかながら多少の答えは出せるはずだと考えています。〈今〉を疑い、〈明日〉を考える時に歴史を問うと言うことは大切な方法のひとつだからです。そのことを私たちは歴史研究の強みとして自覚する必要があると思います。」(http://kyouikushigakkai.jp/message.shtml)と強い門対意識で表明しているのだが、それは安直に「寺子屋に学べ」「藩校の教育を現代に」というような妄言的研究をしろと行っているのではない。
 また、「フォーマル」、「ノンフォーマル」、「インフォーマル」という現代的な組織分類を歴史事象に当て嵌めようとしている。実際に「心学はインフォーマルな庶民の教化だった」というような形容詞としては使っていいだろうし、使った方がわかりやすい。しかし、フォーマルには藩校があり、ノンフォーマルには寺子屋があって、インフォーマルなのは父親から授かる素読だ、などというように現代的カテゴリーに歴史事象を填め込むやり方は歴史を歪曲するものである。史実を分析してその性格を描き出すのが歴史研究であり、現代の枠組みに史実を類型化するのは歴史の否定である。すべてを現代のまなざしでしか見ようとしない娯楽時代劇史観である

※かつてNHKの大河ドラマでは現代の人間関係を特定の時代の人物たちに重ね合わせて描くというやり方をしていた。家庭人としての秀吉、みたいな描き方だ。その頃は大河ドラマ史観と言っていたが、その後大河ドラマから遠ざかっていて何十年も見ていないので、誹謗したと言われないように娯楽時代劇史観ということにする。ま、必殺仕事人をその時代の歴史的な状況を描いているとは思わないだろうし、そういうつもりで作ってもいないだろうから、そういうことにしておこう。

 もっとも、本人の指導教員の△△△△の共同研究がそういう性質のものであった。△△△△自体が現在も生きている用語であり、その内実は歴史的に変わってきている。しかも一括りで△△△△と言えるわけでもないものを一括りで論じようとした研究だったからだ。尤もこちらは明治期の学校に関して「看護師、助産師」と記述しており、そういう歴史性を欠いたまなざしがもとより見られた。
 いずれにしても、せっかくの■■■の研究が、余計なことを付け足したおかげで台無しになってしまっている。
 とりあえず,愚痴だけは述べておく。
 
posted by 新谷恭明 at 13:49| Comment(0) | 研究雑感 | 更新情報をチェックする

辻本前代表理事からの伝言

辻本雅史国立台湾大学教授(前教育史学会代表理事)より以下のようなメールと宣言文を受け取りました。
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去る6月に、平石直昭氏から、松沢弘陽氏との連名の「声明」文を受け取りました。
さらに、7月下旬に、韓国で丸山真男シンポが開かれ、それを契機に韓国の研究
者による声明文が公表され、
その日本語訳が、やはり平石氏から送付されました。
両声明文は深く関わっております。

本声明文を、広く、転送する許可をいただきましたので、
ここに、両声明文を送信させていただきます。
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で、
2014年6月の平石・松沢氏の声明140728に韓国で行われた丸山真男生誕百年の声明の日本語訳です。
posted by 新谷恭明 at 10:20| Comment(0) | 研究雑感 | 更新情報をチェックする